2011.03.27 Sunday
ベッティナ ランス写真展@写真美術館
恵比寿ガーデンプレイスの東京都写真美術館で、昨日から始まったベッティナ ランス写真展を見てきた。ベッティナ ランスは、フランスを代表する写真家で、30年以上前から活躍している人だ。現在は50代。今回初めて彼女の写真を見たが、とても個性的で美人だ。
ベッティナ・ランス(Bettina Rheims)の写真をまとめて見るのは、2000年に小田急で開催された写真展以来のこと。
このときも大変衝撃を受け、写真集を買った覚えがある。
たしか、フィーメイル・トラブルという写真集。
その頃、ヌード撮影をすることもあり、女性の裸には見慣れていたので、そのことで衝撃を受けたのではない。きれいな女優たちがいつものきれいな顔ではなく、ショッキングな顔とポーズを見せる。しかもヌードで。それに驚いたのである。
彼女がさせるのか、女優たちが気をぬいた瞬間を撮るのかわからない。
そういう表情をとらえる写真家に興味を持った。
アブノーマルで独特の世界感。ただヌードを撮影するのではなく、彼女なりのエッセンスがそこには存在する。ファッション的で、色鮮やかで、構図もキマっていて、写真のエネルギーはあるのだけど、押し付けがましくない。
そういう写真家は、それほど多くないと思う。
きれいなだけの写真だと面白くない、そういう私の感性にフィットする写真家だ。
とてもおしゃれで、どの写真も美的感覚に優れている。
だから、多くの女優が撮ってもらいたいと思うのだろう。
また多くのCMディレクターが彼女を使いたいと思うのだろう。
この写真展は、ひさびさにヒットだった。絶対に行くべし。
作品のなかには、寺島しのぶ、道端ジェシカの写真もある。
ただし、この写真は、ベッティナ ランスらしくない写真。
(私の主観)おそらく日本の写真展用に撮ったのだろう。
寺島しのぶの写真は良かった。
銀座のシャネル ネクサスホールでも現在、ベッティナ ランスの写真展を同時開催している。こちらはたぶん、シャネルのCFに使われた写真が中心なのだろうか。ミラジョボビッチの写真がパンフレットには使われている。
関連サイト
art portsite
東京都写真美術館
<以下、写真美術館のサイトより引用>
ベッティナ ランス写真展_MADE IN PARADISE
女神たちの楽園 セレブたちの美しき幻影と気品
会 期: 2011年3月26日 ( 土 ) 〜 5月15日 ( 日 )
「女性のヌードが撮りたい」。かつて、作家のセルジュ・ブラムリーにカメラを与えられたベッティナ・ランスは、何が撮りたいかと聞かれて、すかさずこう答えたといいます。1978年、初めての被写体にストリッパーを選んで以来、女性をモデルとした作品を数多く発表してきた彼女は一貫して、女性たちが生まれながらにしてまとう華やかさと儚さ、内面から湧き出る美や苦悩、憂いを写し出してきました。その被写体にはマドンナ、シャロン・ストーン、ケイト・モス、ソフィー・マルソー、シンディ・クロフォードなど、映画や音楽、ファッション界で一時代を築いた魅惑的な女性たちが名前を連ね、レンズの前で飾り気のない心情や濃厚な人間性を惜しげもなくさらしています。日本からはベルリン国際映画祭で最優秀女優賞を受賞した寺島しのぶ、ファッションモデルの道端ジェシカの2人が、これまでのイメージを覆すかのような一面を見せてくれます。本展の出展作品58点の中には、「ベッティナでなければ写せない」とまで言われる女性たちのしぐさや眼差しとともに、本能的かつ自由奔放な「女性」を形づくるベッティナ・ランスの刻印が印されています。それは、あたかも写真家と被写体による一瞬の楽園-PA RADISE-のように、見るものを惑わすのです。◎お問い合せ 朝日新聞文化事業部 03-5540-7450